小松左京アニメ劇場「コップ一杯の戦争」

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はじめに

「小松左京アニメ劇場」は、今から30年以上前の1989年に、バンダイ(現バンダイナムコフィルムワークス)が企画したビデオ化を前提としたテレビアニメ。全国放送されることはなく、大阪の毎日放送の深夜枠で放送され、その後ビデオ化されました。
 制作はガイナックス。脚本は山賀博之さん。キャラクターデザインは、いしかわじゅん先生。声優は名古屋章さんと富田靖子さんのコンビで、ナレーションや一般的な登場人物だけでなく、アンドロイドや宇宙人、さらに神様まで、全て二人だけで演じています。
 小松左京は、1962年にSF作家でデビューしますが、それ以前に学生漫画家として 活動していた時期がありました。
このためSF作家になってからも、ビジュアルをイメージしやすい作品が多く、「日本沈没」「復活の日」といった劇場映画だけでなく、ドラマやコミック、ゲームなど様々な形で作品がビジュアル化されてきました、そんな中、初めてアニメ化された作品が「小松左京アニメ劇場」です。

全27話リスト

小松左京がデビュー間もない1960年代に、サンケイスポーツ、別冊宝石、別冊小説新潮、さらには、「宇宙塵」といった同人誌まで、様々な媒体に掲載された27作品がアニメ化されています。
シリーズの最終話である「コップ一杯の戦争」は、小松左京がデビューした年である1962年に、大親友でもある筒井康隆先生が主催していた同人誌「NULL」掲載されたもので、小松左京が執筆した199本のショートショートの中でも代表的な作品のひとつです。
毎日放送では、「小松左京アニメ劇場」全27作のうち「コップ一杯の戦争」を含む3話が放送されておらず、なかでも本作はビデオ化された「小松左京アニメ劇場」のトリを飾る特別な位置づけだったようです。
米ソ冷戦時代、核による全面戦争が現実味を帯びていた1960年代初頭、人類滅亡の危機を皮肉たっぷりなブラックユーモアとして描いた本作は芥川賞作家である開高健先生や数多くのミステリー・SFで知られる都筑道夫先生といった方にも評価していただいています。

SF番組(1964 年 9 月 サンケイスポーツ)
お仲間入り(1964 年 7 月 サンケイスポーツ)
新型貯金箱(1965 年 1 月 サンケイスポーツ)
かえってきた男(1964 年 9 月 サンケイスポーツ)
故障(1964 年 11 月 サンケイスポーツ)
工事(1965 年 9 月 サンケイスポーツ)
失われた宇宙船(1965 年 6 月 サンケイスポーツ)
胎内めぐり(1964 年 8 月 サンケイスポーツ)
伝説(1963 年 5 月 宇宙塵 67 号)
観月譜(1964 年 9 月 サンケイスポーツ)
倒産前日(1964 年 12 月 サンケイスポーツ)
初夢(1965 年 1 月 サンケイスポーツ)
夏の行事(1965 年 7 月 サンケイスポーツ)
星野球(1964 年 8 月 サンケイスポーツ)
怪獣撃滅(1967 年 6 月 別冊宝石)
地下道(1965 年 3 月 サンケイスポーツ)
昔の義理(1965 年 8 月 サンケイスポーツ)
釈迦の掌(1963 年 5 月 別冊サンデー毎日)
辺境の寝床(1967 年 1 月 別冊宝石)
さんぷる一号 (1962 年 7 月 宇宙塵 57 号)
四次元ラッキョウ (1966 年 7 月 漫画読本)
空中住宅(1965 年 1 月 サンケイスポーツ)
運命劇場 (1968 年 1 月 別冊小説新潮 冬季号)
手おくれ(1967 年 4 月 話の特集)
おちてきた男 (1967 年 6 月 話の特集)
忘れられた土地(1965 年 3 月 漫画読本)
コップ一杯の戦争(1962 年 11 月 NULL8 号)

小松左京アニメ劇場コップ一杯の戦争
©バンダイナムコフィルムワークス
/小松左京ライブラリ
小松左京アニメ劇場「コップ一杯の戦争
©バンダイナムコフィルムワークス
/小松左京ライブラリ

配信サイト(dアニメストアバンダイチャンネル

「小松左京アニメ劇場」は下記のサイトで配信中です。
dアニメストア
 https://anime.dmkt-sp.jp/animestore/ci_pc?workId=23993

・バンダイチャンネル 
  https://www.b-ch.com/titles/7749/001

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