「青ひげと鬼」作品紹介

『青ひげと鬼』には、一九七〇年に発表された短編八本が収録されています。

「問題小説」「月刊エコノミスト」「朝日新聞」など掲載誌がバラバラであり、そのためバラエティーに富んだ作品群となっています。

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『青ひげと鬼』には、一九七〇年に発表された短編八本が収録されています。

「問題小説」「月刊エコノミスト」「朝日新聞」など掲載誌がバラバラであり、そのためバラエティーに富んだ作品群となっています。

「青ひげと鬼」

青ひげと呼ばれる男の過去6人の妻は、みな妊娠中毒で亡くなっていた。その事実を知った上で7番目の妻となった女を待ち受ける事態とは・・・。

小松左京の生涯のテーマの一つである新たな人類の誕生を、男女の葛藤の視点から捉えた作品です。

「静寂の通路」

化学物質が自然に与える危機をうったえたレイチェル・カーソンの「沈黙の春」が行き着く未来を、小松左京のイマジネーションを駆使し描いた、本当に恐ろしい物語です。

環境汚染が、生物のそして人類の未来をうばってゆく様は、現代にも強烈な警告を与えています。

「愛の空間」

小松左京の妄想的なイマジネーションが全開となった作品。

異星人、アンドロイド、コンピューター、怪物と、様々な作品で異形の女性像を描いてきましたが、この作品で描かれるものは想像を絶します。

宇能 鴻一郎先生のエロチックな小説を彷彿とさせます。

「木静ならんと欲すれど……」

小松左京とその家族をモデルとした一家が、ベッドタウンの都会的生活を捨て、突如廃村に引っ越しサバイバル生活をするというお話です。

SF的要素が皆無の作品で、戦中、戦後を生き抜いた、小松左京の経験を活かし、リアルに廃村でのサバイバル生活を描いてゆきます。

SF要素の全くない本作品ですが、実はドラマ化されていました。

<電子書籍化プロジェクトで発見された「にっぽんのパパ」>

「にっぽんのパパ」 ©HBC北海道放送


かつて角川文庫として発刊された小松左京作品全32巻の電子書籍化プロジェクトが進められ、解説作成のために遺品資料の精査を行いました。
小松左京の書庫に保存されていた大量の映画やドラマの脚本の中から、今回初電子書籍化された1970年発表の短編「木静かならんと欲すれど……」が原作の脚本が見つかり、この作品をドラマ化したHBC北海道放送に問合せたところ、当該作品の関連資料だけでなく、VTRそのものが保存されていることが判明しました。
「木静かならんと欲すれど……」を原作としたドラマ「にっぽんのパパ」は、東芝日曜劇場の枠において、1970年11月8日(日)に、フランキー堺さん主演によりJNN系列各局で全国放送されました。

現在判明している限り小松左京原作の唯一のSFでない映像作品です。

「にっぽんのパパ」は GYAO!ストアなどの配信で視聴いただけます。
にっぽんのパパ | ドラマ | GYAO!ストア (yahoo.co.jp)

<収録作品>

さらば幽霊
ムカシむかし……
愛の空間
海の視線
失業保険
青ひげと鬼
静寂の通路
木静かならんと欲すれど……

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