プロフィール

1931年 大阪生まれ 京都大学文学部卒
1962年 SFマガジン掲載の「易仙逃里記」で商業誌デビュー

「地には平和を」「復活の日」「空中都市008」「くだんのはは」「虚無回廊」など長編、短編と様々な作品を発表。

1973年の「日本沈没」は、上下巻合わせて400万部を超えるベストセラーで社会現象となる。

目次

代表作品

日本沈没(1973年、2006年)

「日本沈没」の出版後すぐに、 「ゴジラ」、「七人の侍」など映画史に残る作品を数多く手がけた田中友幸プロデューサーからのオファーを受け制作された、劇場版日本沈没」は、小松左京原作の初の映画化作品でした。

 森谷司郎監督がメガホンを取り、特撮は円谷英二特技監督の愛弟子である中野昭慶特技監督が担いました。

 原稿用紙、およそ一二〇〇枚、上下二巻となる大作を上映時間二時間二十分の映画脚本にまとめたのは、「羅城門」を黒澤明監督と共同執筆したことでも知られる橋本忍先生。
 俳優陣は、主人公、小野寺俊夫を藤岡弘、さん、ヒロイン阿部玲子をいしだあゆみさん、山本総理を丹波哲郎さん、渡老人を島田正吾さん、そして田所博士を小林桂樹さんと、大変豪華なものでした。

エスパイ(1974年)

 「エスパイ」は、1974年、小松左京の作品としては「日本沈没」に続く2作目の劇場用映画になりました。

 劇場版「日本沈没」(1973年公開)の主演であった藤岡弘さん、後に角川映画「復活の日」(1980年公開)の主役を務める草刈正雄さん、また1974年のテレビ版「日本沈没」のヒロインでもあった由美かおるさんといった、小松左京作品に縁の深い方々がクレジットされています。

  この映画の熱狂的なファンの方も多く、2006年の劇場版「日本沈没」の樋口真嗣監督は、『完全読本 さよなら小松左京』(徳間書店)の座談会の中で、新たな劇場版「エスパイ」を作りたいとまで語っています。  

復活の日(1980年)

1980年公開の角川映画『復活の日』
製作費25億円、劇場映画としては初の南極ロケを行い、海外での展開を意識した超大作映画。
メガホンをとったのは「仁義なき戦い」の深作欣二監督。
世界で初めての劇場用映画の南極撮影をすることになったのは、1973年版「日本沈没」や「八甲田山」でも撮影をされ、後の「劒岳 点の記」の監督の木村大作さん。
主人公の吉住を草刈正雄さんが演じ、美しいヒロインは、大ヒット映画「ロミオとジュリエット」(1968年)のオリビア・ハッセーさんでした。

さよならジュピター(1984年)

「スターウォーズ」の大ヒットを受け、日本でもSF超大作映画をとの東宝の田中友幸プロデューサーの依頼を、小松左京が製作、原作、脚本、総監督をつとめ、1984年に公開された作品です。

マイクロ・ブラックホールが太陽系に迫るという未曽有の危機を乗り越えるために、命をかけて立ち向かう人々を当時の最新SFXを駆使し描いています。

主演は三浦友和さん、特撮は後に平成特撮シリーズを手掛ける川北紘一監督、主題歌は松任谷由美さんであり、SFブームだった公開時、大変話題となった作品です。

首都消失(1987年)

『首都消失』は、1987年に『203高地』や劇場版『宇宙戦艦ヤマト』の舛田利雄監督とゴジラシリーズ、小松左京の『日本沈没』や『エスパイ』の中野昭慶特技監督によって映像化され、東宝系で劇場公開されました。
美しく印象的な音楽は『アラビアのロレンス』『ドクトル・ジバゴ』などで、アカデミー賞を受賞しているモーリス・ジャールが担当しています。

「首都消失」紹介ページ

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