氷の下の暗い顔

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銀河から、200万光年も離れた惑星の氷結した湖の底に沈む巨大な顔。

長さ十数キロ、幅7、8キロもある、途方もない大きさの顔は、今まさに死のうとしている重病人の、暗い、悲しみと苦痛にみちたものでした。

この謎の顔の正体とは?

本書は、表題作「氷の下の暗い顔」を始め、旅をモチーフとした作品で構成されています。

SF作家デビュー当時から、遥かな宇宙の旅に想いをはせ続け、『果しなき流れの果に』、

『結晶星団』など数々の作品を創り上げてきた小松左京。自らの創造の旅の終焉の可能性を示すかのような四つの作品で構成された本書は、旅が終わってしまうという小松左京の焦燥感がひしひしと伝わり、強く心揺さぶるものがあります。

「氷の下の暗い顔」はエンディングであるとともに、小松左京の新たな旅である『虚無回廊』の重要なプロローグともなっています。

ご興味があれば、是非、二つの物語を読み比べてみてください。

旅に関連し、電子書籍版『氷の下の暗い顔』には、1977年に小松左京がアトランティス大陸沈没のモデルとされている、サントリー島を訪れた際の取材メモの一部を掲載しています。