牙の時代

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『牙の時代』には、1960年代末から1970年代初頭にかけて、「SFマガジン」(早川書房)と「話の特集」で掲載された短編六本が収められています。

 

表題作「牙の時代」は1970年にSFマガジンで発表された作品です。

1960年代後半の高度成長がピーク迎え、この間に積み重ねられた公害問題が、景気後退の日本列島に暗い影をおとしていました。

「牙の時代」は、釣り上げられた凶暴なヤマメが人に襲いかかることから始まり、鰻が犬に白骨化にされ、そして巨大化したスズメバチが人をくらうなど、異常事態が次々と起こります。

デビュー作『日本アパッチ族』(1964年)以来、『継ぐのは誰か』『神への長い道』など、様々な進化テーマの物語を産んできた小松左京ですが、1970年に描いた、本作「牙の時代」は、公害問題の深刻化という時代背景と相まって、同時期に発表された「静寂の通路」(角川文庫『青ひげと鬼』に収録)とともに、暗く警鐘的な作品となっています。

<収録作品>

BS6005に何が起こったか
サマジイ革命
ト・ディオティ
牙の時代
小説を書くということは
毒蛇