ハルキ文庫『果しなき流れの果に』新装版が2018年6月15日リリースされます。

果てしなき果てしなき流れの果に 帯

帯は、劇場版アニメ『果しなき流れの果に』を監督するはずだった富野由悠季監督。

「一度はアニメ化を考えた作品。
雄大で、今なお、時空を飛ぶ」

 

とのメッセージをいただいています。

(富野由悠季監督が『果しなき流れの果に』のアニメに関してコメントを出すのは今回初めて)

<小松左京のSF作品として最高の評価を得ている『果しなき流れの果に』新装版>
1997年のハルキ文庫小松左京シリーズ第一弾『果しなき流れの果に』が、今回、新装版となりリリースされます。
『日本沈没』『首都消失』『復活の日』「アメリカの壁」などのリアルなシミュレーション作品で知名度が高い小松左京ですが、そのライフワークは“人類と宇宙の関係”をイマジネーションを駆使し解き明かし、物語に昇華させることでした。
「神への長い道」「結晶星団」「ゴルディアスの結び目」そして未完の遺作となった『虚無回廊』が、その試みとなった作品群ですが、一連の作品の中で最初の長編であり、SFファン、そして多くのSF作家やクリエイターの方々から最も高い評価を受けているのが、『果しなき流れの果に』です。

・1997年:『SFマガジン』500号記念「オールタイム・ベストSF」国内長編1位。
・2006年:『SFマガジン』600号「オールタイム・ベストSF」国内長編2位。
・2014年:『SFマガジン』700号「オールタイム・ベストSF」国内長編2位。
・2001年:初の日本SF作家クラブ会員によるアンケート「オールタイム・オールジャン・ベスト」国内作品1位。

多くのSFファン、そしてSF作家の支持を集めた『果しなき流れの果に』ですが、クライマックスの執筆にあたり、小松左京は、自ら生み出した壮大なビジョンに対し自家中毒のような状態になり、連載放棄を考え、最後には血を吐くほどの葛藤の末に完成させました。

それからホテルヘかえってまた書きつづけ、夏の夜が、しらじらと明けわたるころ、ようやく最後の一行を書き上げました。「完」の一字を書いた時には、全身気持のわるい汗と脂にまみれ、眼はあけていられないくらい痛み、指はしびれ、肩から後 頭部へかけて、ギチギチ鳴るほど欝血していました。まったく、こんな苦しみが、この世の中にまたとあろうかと思われるほど、苦しい一夜でした。

『果しなき流れの果に』初版あとがきより

<新装版『果しなき流れの果に』概要>
【表紙:六七質】
六七質さん描く新装版の表紙は、舞台となる多層的な時空と、物語のキーアイテムである永遠に時を刻む砂時計がイメージされた幻想的で壮大なビジュアルです(六七質さんは「幽落町おばけ駄菓子屋」シリーズ(挿絵)、ゲーム「テイルズオブゼスティリア」コンセプトデザイン、「デジモンワールドRe:Digitize」の背景デザイン、アニメ「ガラスの花と壊す世界」の世界コンセプトデザインなど様々な作品で活躍されています)。

《特典(現行版を踏襲)》
【初版あとがき】
1966年初版の日本SFシリーズ『果しなき流れの果に』(早川書房)“あとがき”を掲載。
【解説:大原まり子】
大原まり子さんの解説を掲載(『一人で歩いていった猫』でデビュー、『戦争を演じた神々たち』(第15回日本SF大賞受賞)。日本SF作家クラブ元会長)

<関連情報>
・2018年7月下旬、あべのハルカスで開催される大阪芸大主催の小松左京展で、『果しなき流れの果に』創作メモが初展示(NHKの実写アニメ合成ドラマ「宇宙人ピピ」脚本裏から発見)。

小松左京展(大阪芸大)

新装版ハルキ文庫『復活の日』発売中(2018年5月15日発売・帯コメント:草刈正雄)
ハルキ文庫『果しなき流れの果に』(新装版)
本体価格780円(税別)
2018年6月15日(金)発売予定

復活の日(帯付き)高画質