1973年に公開され、880万人を動員した映画『日本沈没』の冒頭の日本海溝の底で異常事態が進行していることを告げるシーンでは、深海潜水艇「わだつみ」が、そのリアルな姿で観客に強い印象を与えました。

 

映画では「わだつみ」の精巧なミニチュアとともに、実物大の撮影用モックアップも製作され、この潜水艇が現実に存在すると思えるほどでした。

 

映画に登場する「わだつみ」のリアルな姿は、JAMSTECの前身である海洋科学技術センターが、当時計画し、三菱重工が建造した有人潜水調査船「しんかい2000」のデザインを基にしたからであり、船尾の巨大な推進器、両舷に装備された小型の補助推進器、耐圧殻と観測窓の配置、そして白の船体上部の赤い昇降塔など細部にいたるまで雰囲気が似ています。

 

「しんかい2000」が完成したのは1981年ですが、その姿を見て、映画『日本沈没』の「わだつみ」を思い浮かべた人も多いのではないでしょうか。

        しんかい2000有人潜水調査船「しんかい2000」(JAMSTEC)